空気がなくなる日 | netzsch 熱分析の最先端

空気がなくなる日

2019.08.08


小学校の頃、こんなタイトルの童話がありました。40年以上前の頃でうろ覚えなのですが、こんな話だったかと思います。
何が原因だか解らないが、ある村で、5分間だけ空気が地球から無くなるというという噂が広まったのだという。それを生き延びるには空気をいっぱいに入れた自転車のチューブが必要で、それを変えるのはお大尽の子だけだった。他の子供たちは皆死を覚悟して、“その時”を迎えたが、結局何もおこらず、たくさんのチューブを身につけたお大尽の子のこっけいな姿が目立ったのであった。


さて、日本のWebのニュースサイトでも、週刊誌の吊り下がりでも、連日、輸出規制に関する日韓の騒動が目に飛び込んできます。韓国人の長年の友人からですら、会うたびに安倍首相の悪口ばかり聞かされるので、いきおいムン・ジェインをからかうことになります。
一般的に、ファーストクラスのお客様ですね、と言われて良い気分だったところを、ビジネスクラスに移動されたのが我慢できないらしい。それをまるで搭乗拒否のように煽る日韓双方のマスコミの多くも悪いのだと思います。


ところで、ネッチ・ジャパンでは、工場があり、国産の熱分析装置も海外に輸出しているので、当然輸出入の業務に携わっています。私も立場上、精通とはいかないまでも基礎的な理解はしているつもりです。
他の主要国同様日本でも、輸出した貨物・技術が、アルカイダのようなテロ組織や、北朝鮮のようなテロ支援国家の手に渡らないよう、輸出管理をきっちりやる必要があります。
そのための規制が大きく分けて二つあって、それがリスト規制とキャッチオール規制です。リスト規制というのは、輸出・提供する貨物・技術がリスト規制品の中に入っている場合、相手がいかなる国であっても、経済産業省大臣の許可を事前にとる必要があります。


たとえば、今回話題のレジストはリスト規制品に入っておりますので、輸出先が韓国であっても、米国であっても許可が必要なのは同様です。但し、相手国がグループA (旧 ホワイト国)に属する場合は、包括許可といってまとめて許可が得られるのですが、それから外されると、個別に許可を得ることが必要です。よっぽど輸出管理体制がしっかりしている会社だと、包括許可を特別に得ることができます。


つまり、輸出管理体制がしっかりして、輸出先の用途やユーザーに問題がないことがはっきりしているならば、(輸出者は多少大変になりますが)、韓国側としては、ほとんど問題は無いわけです。現に今日最初のレジストに関する輸出許可が1か月くらいで出てきたわけです。グループAから、グループBに下げられたのも、輸出管理体制が甘いというのが理由で、別に経済報復でも何でもありません。もうちょっとしっかりやってくれ、ということです。
ところが、これをやれ経済報復だの何だのと騒ぎ立てて、反日の風潮を醸し出すかの国の指導者には憫笑するしかありません。
それはそれで、大人としてスルーしていれば良いのですが、困ったことに、ムン氏は(テロ支援国家の)北朝鮮との経済協力で、平和経済の実現、とまで言い出しました。
こんな事を堂々と言われますと、韓国へ輸出した貨物、提供した技術が、(テロ支援国家の)北朝鮮にわたる可能性を公にしているようなもので、輸出許可申請を出す立場としては、大変苦しくなるような気がいたします。 全く困ったものです。


さて、本来余り影響が無かったはずの輸出管理の強化ですが、ひょうたんから駒が出てきてしまいそうな予感が致します。くわばら、くわばら。

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